公開セッション「時空を超えた約束」
匿名 田中涼子さま【公開質問文】
彼との出会いは、私の結婚直前の人事異動で同じフロアーになり、あまり男性とは話さない私に、彼から自然体で話し掛けられたことで初めて面識を持ちました。
第一印象は、今まで出会ったことのない柔らかいイメージの方だと思いました。
結婚後、第一子を妊娠し、育児休暇明けに元の部署に復帰してから、互いの同じ年頃の子供の話で休憩室で会うと気さくに話すようになり親しみを持ちました。
ある日の帰社時、駐車場で私の車のバッテリーがあがった時に居合わせた彼に繋げてもらい親しみが増しました。
二度目の育休明けに復帰した関連部署ではフロアーが異なり、顔を合わすことがなくなりましたが、仕事上でメールや電話で話すようになったのをきっかけに、互いの子育てなど近況を社内メールしあうようになりました。
何ヶ月もが過ぎ、日に日に会いたい気持ちが高まるのを互いに抑えきれなくなり、ずっと教えていなかった携帯アドレスを教え合い、初めて二人で会いました。
二人で会うようになり何度目かのある日、決意して、第二子に障害があり、とても苦しい心境で、あなたの気持ちにはこれ以上応えられないと伝えました。
とても子煩悩な彼が、自分の子供より私が大事で、悪魔に魂を売ってもいいから、私に幸せでいてほしいと言いました。
私は困惑しましたが、その言葉はもう言わないで ほしいと伝え、悩みながらも彼と毎日のように会わずにはいられませんでした。
第二子に障害があり、育児休暇中は親子二人で、引きこもりのような生活でした。
日常のショッピングやランチなどの娯楽へも一切行けず、一人ぼっちで心凍らせていたわたしを、彼は誰よりも理解し、毎日話を聞いて受け止め支えてくれました。
幾つもの季節を二人で過ごしてきました。
しかし、束の間の幸せと同時に罪悪感や誹謗中傷などの苦しみも沢山味わってきました。
彼は頭がよく柔軟な人で責任感も強く仕事もできます。
結婚直前の私を初めて見かけ、卑怯なくらい可愛いと思ったと言い、純粋に憧れの気持ちでさり気なく休憩室や帰り時間を合わせ、話してみたかったと。
それで駐車場でバッテリーがあがった時に居合わせたそうです。
育休復帰後、何ヶ月かは新しい職場での仕事を必死で覚え、会社の人間関係、子供の悩み、姑の態度、当時の旦那さんの冷たい態度からも、7年間慕い続けてくれた彼に心惹かれるのをとめることがどうしてもできませんでした。
当初は毎日涙する私を包んでくれました。
泣いてばかりの私も、彼のお陰で次第に笑うことも、出来るようになりました。
出会いから7年後、付き合い始めて7年以上が経ち、互いの子供達の成長を見守り続け、いつか一緒になることを夢見ていました。
しかし、段々と彼の社会的な役職や出張などで会う時間が激減しました。
時間を作る努力も見せてくれますが、睡眠や自分の時間を犠牲にして
でも責任を全うしようとする情熱は、彼らしい行動だと理解しています。
私の方は、昨年春、旦那さんの暴力により自宅を飛び出し別居となりました。
暴力の一因には、愛情を失った私にも責任があると思います。
彼は、心残りがないように全力で今やらなければならないことをお互いにして前に進もうと言います。
自分勝手ですが、気付いた時には、旦那さんとはもう戻れない所まできており、私には行き場がありません。
これまで自宅では、身体が重く起き上がれない事がよくあり、家事や育児に向きあえない自分がいました。
気力だけで働いていたと思います。
障害児を連れて働くことも出来ず、
大切な子供達とも暮らせなくなりました。
彼ともあまり会えない日々です。
子供達と一緒に暮らしたい気持ち、戻りたくても戻れない場所。
大切な子供達への思いや苦しみが、自らの子供達を遠ざけてしまった現実。
彼がこれまで私を支えてくれたように、彼を信じて待てばいいのでしょうか?。
私はいったいどうすればよいのでしょうか。
よろしくお願いいたします。
古角(長谷川)友子からのセッション
涼子さんの人生を拝見し、家庭を守ってきたご苦労と彼との長い間の絆に、色々なものが交差して見え、本当に人生とはなんと深いものだなと改めて思いました。
大事な人生の一部を、公開セッションというこの場で皆さんに公開してくださることに心から感謝します。
涼子さんが通った人生を読ませていただくうちに、ある一場面がはっきりと見えてきました。
それは江戸時代の日本での場面です。
平和という文字が何度も出てきます。
大きな武士の家系で、何不十なく育ったお姫様で、純粋で優しく穏やかな性格で親の言われるがまま嫁に行き、そこでも不信感を持たず、人に合わせ、面倒見がよいこれが涼子さん、あなたの前世の姿です。
彼はその時の旦那さまで、二人はご夫婦でした。
彼は人あたりがよく、平和主義者で頭がいい。バランスのとれている人お二人はよく似ていて、静かな二人といった感じでした。
とても幸せな家庭で、お子さんにも恵まれていたんです。
お子さんは女の子が2人、男の子が一人、長女、長男、次女という形です。
次女が産まれ数ヶ月で、街に飢饉と流行病が・・・・。
街の人は門を叩き、食べ物を催促して暴動があり、外に出れないのでいつ門を破って入ってこられるか心配と不安でビクビクした日々を送ることになりました。
勿論流行病も恐ろしく、多くの人々が死んでいきました。
戸を叩く音や、多くの人が死んでいく様子、街の子供の泣き声や、食べ物を請う必死の叫び、それらを耳にする度に、あなたの心は押しつぶされそうになっていきました。
布団に潜り、自分に問いかけていました。
「このまま私達だけ逃げて助かっていいのだろうか」。
裕福な暮らし、ちゃんとした着物、子供達の純粋な眼差し・・・。
子供の顔を見ながら、何日も自問自答するのです。
「なぜ、生まれ持っての身分によって幸せ、不幸せが決まってしまうのだろうか」。
「不自由がない幸せな身分と、まったくそうでない人たちの差は一体何なのだろう」。
布団に潜って耳を塞いでいる自分の姿・・・。
子供達の目を見ながら、自分の子だけは守りたい気持ちと、その奥にある罪悪感。
この出来事が、涼子さんの人生を変えていったのです。
生き残った者が感じる罪悪感、差別について深く問いかけることがこの人生での課題でした。
「この人生で自分が出来ることは何なのだろう」。
これが自らの魂を呼び起こすきっかけとなったのです。
その後、勉学の道に入っています。
自分との魂の問いかけが始まったのです。
その人生では、何も変えることはできませんでした。
年老いて旦那様が亡くなり、あなた自身に最期の瞬間がやってきた時、にっこりと微笑みながら、旅立っていきました。
この転生が、今の現実を創っています。
今回の転生では、前世で出来なかった差別の問題に取り組み、人間の幸せとは一体何なのだろうかというテーマをクリアするというのがあります。
彼に出会ったのは、前世旦那様だった彼にも同じようなテーマがあり、一緒にいることで、それを体験するというお約束があるようです。
だからこそ一緒に、傍にいる必要があったのです。
そして今回も同じように、涼子さんに優しかったはずです。
ソウルメイトとは、お互いの終了していない課題をクリアするために出会い、その課題を与えてくれる相手にもなるのです。
課題をクリアするということは、自分がなぜここに生まれてきたのかということと関わっています。
愛とは、一緒になることが愛を成就させることではありません。
愛は離れていても、深い絆はそのまま残ります。
お互いが本当にサポートし合ってきた証は永遠に残るのです。
これから大事なのは、自分が生きている意味を見つける必要があります。
お子さんたちのことは、時間が解決します。
お母さんであることに代わりはないのだから・・・・。
お母さんはどんなことがあっても、子供たちにとってお母さんです。
大丈夫です。
お子さんたちは遠くから、お母さんを見守っています。
お母さんが子供を見守るように・・・。
あなたは自分が子供を捨てたのでは?。
と心の奥で思っているのではないでしょうか?。
こんなにも子供達を守ってきたお母さんが、離れて暮らすこと自体、大変な葛藤だと思います。
でもすべては、あるがまま、流れの一部として存在しています。
このことにもきっと意味があるのです。
意味を見つけられるのは、きっとずっと後になると思いますが・・・。
旦那様のことはきちんとカタをつけねばならない時期に来ているようです。
その方がすべてうまくいきます。
ちょっと不安かもしれないけれど、新しい自分で立つ時期が来たのです。
前世、できなかった心の奥にあったもの、それが今回のハートに眠っています。
見つけるには、頭ではなく、自分の心がどう動くかを見ていてください。
何に反応し、何を変化させたいと思うか。
何に傷つき、何を守りたいと思うか。
心の奥深い気持ちに従うのです。
途中、不安や孤独、疑心暗鬼が出るかもしれませんが、それは自然なことなのです
ハートに従ってください。
そうすれば、自分が何をすればいいか、したいかが分かります。
彼とのことは自然の流れに任せてください。
でも待たないでください。
時間を止めてはなりません。
前へ進んでいかれてください。
今、自分にできることに集中していくのです。
時間を過去にとどめてしまうと、今を生きることができなくなってしまいます。
大事なのは、今、この瞬間を生きることなのです。
そして今決定できないことは、天に任せるのです。
子供たちを教えている先生の姿が見えます。
これが前世で起きた次の転生です。
子供に人生を教え、育てるというお仕事、人の人生を守るというお仕事が涼子さんの心に従った姿だったようです。
神の恩寵が豊かに注がれることを祈っています。
思いっきり生きてください。
どんな人が、誰が何と言おうとも、自分の心が、ハートが指し示すもの、方向が生きる道・・・あなたの道なのです。
古角( 長谷川)友子